「あいつ全然来ねーんだけど。お前の妹どーなってんの?」


そんなに俺のことが嫌いなのか、なんなのか。


授業中、目を合わせようとしても全然合わねーし。


他の生徒に絡まれてる間にアイツがどっか行くから話しかけるタイミングもねーし。


「そんなに心友のこと気になんの?」


「…別に。一生徒として」


蓮井に特別な感情を抱いてることは間違いない。


けどそれは教師としてはあってはならない感情だってことも理解してる。


だから俺は補習を理由にして蓮井との時間を作りたい。


「ふーん?怪しいもんだな。まっ、俺に任せとけ」


恭はムダに鋭いから勘づいてるだろう。


けど、恭ほど頼りになる協力者はいねーし。


いつになったら蓮井は俺のこと意識するようになってくれるんだか。


♡彪斗の嘆き篇 完♡