同じ時間に同じタイミングでスマートフォンを見ていたと言う、そんな些細な出来事がとても嬉しかった。

『明後日は定休日でお休みなので、その日でいいですか?』

その内容に、
「明後日で大丈夫かって、武智さんから返事がきた」
と、私は言った。

「うん、大丈夫大丈夫」

日生が首を縦に振ってうなずいたので、私は『いいですよ』と武智さんに返事をした。

「陽葵ちゃん、嬉しそう」

「マジで幸せなんだな」

すぐに『待っています』と武智さんから返事がきた。

私はスマートフォンをカバンの中にしまうと、
「それじゃあ、今度は芽実の話を聞きましょうか」
と、言った。

「えっ、私!?」

いきなり話を振られて戸惑っている芽実に、
「当然でしょ」

私は言い返した。