肩までの暗めの栗色のウェーブがかかった髪が特徴的な女性だった。

どちらかと言うと、キレイ系な部類に入るかも知れない。

「津雲さん」

その女性を見た武智さんは言った。

「えっ?」

知り合いですか?

そう思っていたら、
「蜂須賀の彼女なんです」
と、武智さんが言った。

「彼女さんですか」

何だ、蜂須賀さんの彼女か。

そう思っていたら、
「こちらの方は…?」

津雲さんが私に気づいた。

「初めまして、佃陽葵です。

武智さんとおつきあいをしています」

私は自分の名前を言うと、頭を下げた。

「そうですか。

こちらこそ初めまして、津雲加奈子(ツクモカナコ)と申します」

津雲さんは自分の名前を名乗ると、頭を下げた。