───RRR...

「あぁ?何か用か?」

半年ぶりに話す。

兄の名は 早川 洸 (はやかわ こう)。
度の超えた面倒くさがり屋で、28の小説家だ。


「俺の家、入ったか...?」

「 入ってねぇよ?」

「俺の鍵、誰かに渡したりしたか?」

「してねぇって」

邪魔くさそうに答えると、兄は電話を切ろうとした。

「ま、待てよ」

「なんなんだよ...」