そんな幸せな日々の、昼間の暑さが残る、ある日の夕暮れ、オアシスを求めて、仕事帰りに、スーパーに立ち寄った文利。
そこで、信じ難い光景を目の当たりにする。
武尊と凪美子が仲良く買い物をしていたのだ。
自分を振った凪美子が、武尊と⁉とその時は、軽く思っていた。
が、それが頻繁に見掛けるようになる。いや、そのスーパーにあえて文利が通った。二人の関係が気になったから。
――あの時武尊は、合コンにすら興味がなかったくせに、何で蓮見さんと⁉
文利は武尊に連絡を取り、凪美子との関係を聞き出そうとした。
アイスコーヒーをがぶ飲みすると、
「彼女とどういう関係⁉」文利は唐突に、武尊に聞くと、答えを待たずすぐに、
「何であんな綺麗な人が、お前と仲良くしてるんだろな?」
その答えに武尊は、文利の立て続けの質問に押されながらも、凪美子の会社でバイトをしているからだと言った。



