バイトは、あのパスタ店には、一九時から午前〇時まで入り、第二第四土曜日と、毎週日曜はガソリンスタンド。
前はもう一つやっていたが、辞めてしまった。
でもまたもう一つ増やそうか、など思案中だと言う。
「学生の身分だから、フルで入れないのがちょっと辛いかも。夏休みとかまとまった時間がある時は、ガッツリ稼げるんですけどね」
「そんなに稼がないといけないの?」
あえて凪美子は聞いた。
頷くと武尊は、学費や家に入れるためのお金や、あと背負ってしまった自分の借金返済のために必要だと、淡々と話した。
「就活は?」と凪美子は踏み込んだ。
すると、今はバイトがない日にスケジュールを合わせて活動したりしている、とあまり精力的に行っていなさそうに見えた。むしろ逃げているようにも思えた。



