3年生の夏休み。


大学進学を選んだあたしは勉強付けの毎日が始まっていた。


分厚い参考書を購入し、センター試験に備えて1日3時間は自主的に勉強した。


「サオ、美智子ちゃんが来てるよ」


お姉ちゃんにそう言われて、あたしは時計を確認した。


時刻は夕方の5時を回っている。


勉強に集中していたら、いつの間にかこんなに時間になってしまっていた。


あたしは大きく伸びをして出かける準備をした。


今日は夏祭りの日だ。


友達の美智子と、幼馴染の健の3人で行くことになっている。