耕平の言葉にアケミは言葉に詰まった。


クラスも違うし会話もしたことがない。


石川涙に執着することには違和感があった。


「それは……。あたしたちのクラスの男子が、涙ちゃんのことが好きみたいなの」


アケミは咄嗟にそう言っていた。


脳裏に和明の顔が浮かんでくる。


これは嘘じゃない。


「それで涙ちゃんのことをちょっと調べさせてもらったんだよね」


そう続けたのは千夏だった。


「調べるって……そこまでする必要あるか?」


耕平はけげんな顔を浮かべている。