「アケミのところにも?」


「うん……」


「ずぶ濡れのドールが、枕元に……」


「やめて!」


アケミは千夏の言葉を遮るようして叫び声を上げた。


起きたとき、ドールは自分を睨み付けているように見えた。


あの目が忘れられない。


アケミは奥歯を噛みしめた。


あたしが何をしたっていうの……!