机の上に置かれていた真っ赤なドールを思い出すと、吐き気が込み上げて来る。


またあんな風に自分の元へ戻ってきたらどうしよう。


「今度はあたしも一緒に捨てるから」


そう言われると心は揺らぐ。


このドールを自分の部屋に置いておくことは、もう嫌だった。


「わかった。一緒に捨てに行こう」