17時少し前に豪の部屋を訪れた。エントランスで「翠です」と名乗る時点で緊張していた。別にふたりきりってわけじゃないんだし、意識しすぎだ。
「どうぞ。祭はまだ来てない」
インターホンで返事がきて、エントランスのドアが開錠された。中を進み、豪の部屋にたどり着くと、Tシャツにジーンズ姿の豪が現れた。大学生の頃みたいにラフだ。私ってば気合い入れすぎた?
「お邪魔します」
豪の部屋にはすでに食器やお酒が用意されている。ワインクーラーで冷えてるのはお高いシャンパン。
「すごいね」
「飲み物担当だからな」
「量もすごい」
「俺も祭も飲むからな」
私はたいして飲める方じゃないけど、たしかにふたりはよく飲む。そうか、誕生会という名の三人飲み会なんだわ、今日は。
やっぱり私、意識しすぎちゃってたみたい。
少し気が楽になると、豪が私をまじまじと見つめているのに気づいた。
「そのワンピース、似合うな。髪もアップにしてるの、可愛いよ」
にあう?かわいい?
豪がさらっと褒めるから、私は言葉をなくしてしまう。どうしたらいいの、こんなとき。どんな顔したらいいの?
「あ、ほら誰かきた!祭じゃない?」
慌ててせっついたのは、恥ずかしかったから。
インターホンの呼び出しに豪が向かうのを私は見送る。
ああ、どきどきした。可愛いなんて豪の口から聞いたことないんですけど。
「どうぞ。祭はまだ来てない」
インターホンで返事がきて、エントランスのドアが開錠された。中を進み、豪の部屋にたどり着くと、Tシャツにジーンズ姿の豪が現れた。大学生の頃みたいにラフだ。私ってば気合い入れすぎた?
「お邪魔します」
豪の部屋にはすでに食器やお酒が用意されている。ワインクーラーで冷えてるのはお高いシャンパン。
「すごいね」
「飲み物担当だからな」
「量もすごい」
「俺も祭も飲むからな」
私はたいして飲める方じゃないけど、たしかにふたりはよく飲む。そうか、誕生会という名の三人飲み会なんだわ、今日は。
やっぱり私、意識しすぎちゃってたみたい。
少し気が楽になると、豪が私をまじまじと見つめているのに気づいた。
「そのワンピース、似合うな。髪もアップにしてるの、可愛いよ」
にあう?かわいい?
豪がさらっと褒めるから、私は言葉をなくしてしまう。どうしたらいいの、こんなとき。どんな顔したらいいの?
「あ、ほら誰かきた!祭じゃない?」
慌ててせっついたのは、恥ずかしかったから。
インターホンの呼び出しに豪が向かうのを私は見送る。
ああ、どきどきした。可愛いなんて豪の口から聞いたことないんですけど。



