あまり行けなくて、しばらくぶりに、実家へ帰った。 おばあちゃんは、私を見かけると、おこずかいを、渡そうとした。 おばあちゃんに、私の名前がわかるのか聞いてみた。 分からないと言う。 分からないのに、おこずかいを渡すのだけは、覚えている。 ほとんど、寝たきりになってしまっていたのに、それだけ覚えているなんて。