「まぁまぁ、落ち着いてよ、小波……」

「はぁ? そんなの無理に決まってんじゃん!」

「な、なんかごめん……」


大変ご立腹な様子の小波をなだめようとするものの、自分まで火の粉がかかるという……。


「でも、暁斗くんでしょ? んー、仕方ないと思うけどなー……」


私がそう言うと、今までMAXで炎を吹き散らしているドラゴンのようだった小波はその火力を少し弱めた。


「でも……嫌じゃない? 自分の彼氏の告白されてる現場を見ちゃうとかさ」

「そりゃあまぁ、気持ちのいい物ではないけどね」


私がそう言うと、「はぁ……」と大きなため息をつく。


「そりゃ、勉強できるし運動もできるし優しいしさ。家事だってそこそこ出来ちゃうし、子どもの面倒よく見るし仕事できるタイプだと思うよ。何よりかっこいいし?」

「う、うん、……そっか。そうだね」

「ちゃんとモテるってわかってるよ? 分かってたけどさぁ……」


そう言って小波は頭を抱える。


「未だに、どうして私を選んでくれたんだろうとか考えちゃうくらいだよ? 得に取り得ないしさー」

「そんな事ないよ!」


私がそう言うと、「んー……」とショボくれる。


「だいたい暁斗くんだよ? そもそも告白されてても断るでしょ?」


だって暁斗くん、小波にゾッコンだもん。

私や宏平が見て分かるんだから、気のせいとかそんなんじゃないはずだ。