なんかこっちまで恥ずかしくなるんだけど…。



二人とも何も喋らないまま、無言状態が続く。


雨宮くんは、私から顔が見えないようにしてるけど、耳は見えてて赤く染まってる。


こんなこと初めてで戸惑ってる私も、たぶん真っ赤であろう顔を見られたくなくて、話しかけられない。



♪~


そのとき、音のしない体育館の中で私の携帯のアラームが鳴った。


バイトに行く時間の合図。


「あ、ごめん!バイトに行かなきゃだから……帰るね。」


さっきの場をどうしたらいいか分からなくなった私はアラームに感謝しつつ、雨宮くんにそう言う。


「あ、はい。」

チラッと私を見て頷く。