「明日……」
たまたまついたチャンネルは、ニュースだ。
どこかの国の人が日本語で泣き叫びながら崩れた。
「明日世界が終わるのです!!おお神よ、貴方はなぜこんなことを!!」
「え」
そんなはずがない。
そんな
いつも通りの日常が変わるはずがない。
どうせガセネタだ。
そうだろ?
いきなり雲がかかったのか、暗くなった。
背筋が凍る。
まさか…
窓から身を乗り出した。
「か…く…爆弾……?」
空には黒く、大きく、まるでこの世のものでは無いかのような物が浮いていた。
私は確信した。
ここで死ぬんだと。
「ザザッ…」
スマホからノイズの音がする。
『今すぐに彼処を目指して走れ!』
その声は、嫌ほど聞いた、蝉よりも忌々しい…
─自分の声だ─
何故か、その声を信じようとしているみたいだ。
彼処…きっとあの物質が示している所だろう。
スマホにイヤホンを刺し込み、耳に入れる。
エアコンを消す。
無我夢中で階段を降り、スニーカーを履く。
またあの暑い外へ出た。