エピローグ
「すごかったねー!マドリードの宮殿も、試合会場も!あんなに大きなところで秋文がプレイヤーしていたなんて………すごいなー。」
「おまえの目、キラキラしてたもんな。そんなによかったか?」
「うん!コルドバのメスキータも素敵だったし……。すごい綺麗な街ばかりだね。」
「それはよかっな。」
秋文は自分が褒められたかのように、嬉しそうに笑いながら、興奮気味で話す千春を見つめていた。
秋文がトラブルに巻き込まれた後。
彼は、普段通りに練習をして試合にも参加していた。
千春もすぐに自宅に戻った。始めの方は、報道陣が自宅前にいることもあり、千春が質問されることがあったけれど、千春は「彼を信じています。応援してあげてください。」と言うようにして、堂々と過ごしていた。
千春自身「強くなったなぁ。」と感じていたけれど、彼とこれからも一緒に暮らしていくのならば、これぐらいの度胸は必要だとわかったのだ。
そして、秋文は約束通りに結果を出した。
秋文の所属チームは優勝、秋文は今年のMVP選手に選ばれた。
そして、日本代表は歴代最高順位で試合を締めくくった。偉業達成に世間では大盛り上がりしていたけれど、秋文だけは「まだ上に行けた。」と、納得はしていないようだった。
千春は最後の試合や決勝戦などでは号泣してしまっていた。けれど、隣の立夏や周りのサポーターも皆泣いていたので、「みんな、秋文の事を応援してくれたんだ。」と感じられて、更に泣いてしまった。
けれど、秋文は最後までとても爽やかにそして、堂々としていた。
引退のセレモニーでも、どれだけサッカーが好きなのかを笑顔で話した。
「とても楽しいサッカー人生でした。いや、死ぬまでサッカーを好きで生きていきます。………今まで、応援ありがとうございました。俺についてきてくれた皆、感謝してる。」
秋文らしい言葉と共に、秋文はグランドから去ったのだった。



