1日休みを貰った後。千春はいつも以上に張り切っていた。
 「秋文選手と結婚したなんて!」と言う職場の女性の言葉にも「ごめんね。なかなか言えなくて。」と、謝罪をして周り、そして好奇な視線は無視をする事に決めた。
 千春と秋文は、何も悪いことはしていない。今は珍しいだけで千春を見ているのだろうが、少し時間が経てば、きっと見慣れてくるのだろう。そう思って、今まで通り生活をする事にした。

 そして、無事に仕事の引き継ぎも終わり、千春は自宅での仕事をスタートさせていた。


 自宅にいれば、朝は彼を送り出せて、家事も出来る。自分のペースで仕事にも集中出来るので、仕事量も増えような気がしていた。
 夜は、彼を出迎えて「おかえりなさい。」と言える。秋文も、「誰かが待っててくれるのもいいな。」と笑って、ただいまのキスをしてくれたのは、千春も嬉しかった。

 試合も始まれば、近くの会場だったら応援に行けるし、遠征であれば集合場所まで送り迎えも出来る。
 仕事も出来てら、彼のサポートも出来る。
 この方法を選んで良かった、と千春は思っていた。