彼氏以上、オット未満

こんなこと言っても、なんにもならないってわかってる。


わかってるのに、ヤキモチからくる愚痴が止まらない。


昴が好きなのに、遠ざけるような、嫌われるようなことばかり言ってしまう。


しまいには頭の中がグチャグチャになってしまい、


「ごめん、とにかくもう無理だから!


今のまま、結婚なんかできない!」


最悪な言葉を、発してしまった。


「そっか、なら仕方ないんかな」


昴は天井を見上げ、つぶやいた。


「少し、お互い考える時間が必要なんやろな。


俺がふがいないせいで、メグを傷つけてごめんな。


ほな、先に帰るな」


昴は一度も私を見ないまま、玄関から出ていった。


・・・言っちゃった。


ボーッとしていたら、佳奈子さんだけ帰ってきた。


「恵ちゃん、ただいま。


顔色悪いけど、もしかして昴くんと仲直りできなかった?」


「はい、せっかく席はずしていただいたのに、すみません」


「それはいいの、でも、まだ可能性はあるかもよ?」


イタズラっぽく笑う佳奈子さんは、余裕たっぶりにみえた。


しばらくすると、裕和が帰ってきた。


私は、裕和が帰っていなかったことにさえ、気づいていなかった。


「裕和さん、おかえりなさい。


どうだった?」


意味深な、佳奈子さんの言葉。