だって、聞こえなかったから!




「……どうしたの?」



なんか、変な感じ。



「……いや、今からお前に告白するから、なんか……恥ずかしくって」



「え?」



お弁当箱が、コンクリートの上で、カツンと音をたてる。



「えっと……有村、今、なんていった……?」



今朝と同じようなことを尋ねると、



「俺がちびだとしても、男として魅力がなくても、ぜってぇ告白するからな」



と、凛とした目で言われた。



「……嘘……?」



「嘘つくかよ、バカ」



だって、と言おうとするけど、



「ちびだから聞こえなかったとか、許さないからね」



と釘を刺される。



「あのさ、真端、付き合って」