「それに、流牙さんがアンタを"姫"だって言ったんだよ!?霜華には既に姫がいる。それなのに…、なんでアンタなの!?淫乱女のくせに……っ!」
「今朝、男子が味方しなかったのなんでか分かる?霜華はこの学校では絶対的存在。誰も彼らに逆らえない。唯一の味方さえも、アンタより霜華をとるんだよ。もう終わりだね」
バシャン────…
その言葉と共に、一瞬で体が何かに包まれるような感覚に襲われた。
ミルクティー色の髪から滴り落ちる無数の滴。
べっとり肌に張り付くブラウス。
水をかけられたんだと、すぐに理解した。
「いい気味」
「さっさと帰れば?」
「これですむと思わないでよ」
あたしに怒りをぶつけ、トイレから出ていく女たち。
ふざけんなっ!クソがっ!
その時、あたしの中で何かがキレた。