セカンド レディー



噂通りのあたししか見ない。


だから、噂通りのあたしを求める。





「ただの噂をそこまで信じて、バカみたい…」



甘い猫なで声から、少しだけトーンを下げる。普通なら気づかない程度だけど、それに気づいたのか、ピクっと眉間に皺を寄せた。




「あーあ、なんか冷めた。俺、お前嫌いだわ」



なにが気に入らなかったのか、男はあたしの上から退けると、思いっきりあたしのことを睨んだ。