この学校であたしを知らない人はいない。
男なら尚更だ。
「ねぇ、俺の相手もしてよ」
さっきの女と同じように、壁にあたしを追い詰める男。
「え〜どうしようかなぁ?」
「いいじゃん。どーせいろんな男とヤってんでしょ?」
汚れのない綺麗な瞳から、軽蔑する黒くくすんだ瞳に変わる。
あぁ、この人も同じ。
あたしを噂通りの女としか見ていないんだと実感する。
ま、あたしが仮面の下を見せない限り、その噂は事実でしかないけど。
「いいよぉ。それじゃ、今日のよ「なら、今から行こっか」」
…は?
行くってどこに?
そんな疑問を解決する前に、男はあたしの腕を掴み、スタスタと歩き出す。
「ちょっと、どこ行くのぉ?」
授業のチャイムが鳴ったにも関わらず、廊下にはたくさんの生徒がいる。
こんなところ見られるなんて冗談じゃないっつーの。

