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「ほんとありえないんだけど」
「唯花ちゃん可哀想」
「俺の柚姫ちゃんだったのに!」
「俺のことも奪ってくれねぇかなぁ」
翌日学校へ行くと、ジロジロと集まる複数の視線。
…早すぎるでしょ。
コソコソ人の噂話して、視線送ってきやがって。
…本当気持ち悪い。
教室に入ると一瞬でクラス中の人達の視線が集まった。
「いくら可愛いからって、友達の彼氏とる?」
「どんな神経してんの?最低すぎるでしょ」
真実なんて知らない。
視えるものしか信じない。
「柚姫っ」
顔を上げると、目に涙を溜めた唯花の姿。
赤く腫れた目元。
いつもは丁寧に梳かされている髪の毛も、今日は絡まったまま。
それに、制服のリボンもついてない。
「…唯花」
バチン─────
名前を口にするのと、頬に痛みが走るのは、ほぼ同時だった
「やっぱり好きだったんじゃんっ!酷いよ……っ!柚姫のこと信用してたのに…っ!友達だって、思ってたのに…」
「唯花、あのね、あたしの話聞いて欲しい…」
「いやぁ、あの柚姫ちゃんがびっくりだわ。歩夢に強引に迫ったんだと。しっかし、友達の彼氏に手出すとか…って、あれ?なんかやばい雰囲気?…修羅場?」
ちょうどその時、噂話をしながら教室に入ってきた男子たち。
……最悪だ。

