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「柚姫さ、首元どうしたの?」
体育の授業前、髪の毛を束ねていると唯花に聞かれた一言。
「赤くなってるよ?」
「あぁ、これ?多分徹さんだと思う」
徹さんはおばさんだけでなく、あたしにもキスをすることが増えた。
最初は、ほっぺやおでこから始まりだんだんエスカレートしていって。
何度やめてって言ってもやめてくれないし、こんなことおばさんに言うのも申し訳ない気がしてそのまま放置している。
「徹さん…って誰?」
首を傾げ、不信そうにあたしを見る。
「おばさんの再婚相手。最近キスされること多くて、時々跡になってるの」
まぁ、ほとんど髪の毛を下ろし、制服を着ていれば見えないところだし。それに、数日も経てば消えてるからそこまで気にしていない。
それにもう慣れたし。
「なんでおばさんの再婚相手が柚姫にキスすんの…?それ、親は知ってるの?」
「それって言わなきゃいけないこと?」
思えば、ママのこともあの男のことも。
おばさんの家にお世話になってることも、離婚したことも、おばさんが再婚したことだって。
唯花に話したこと一度もないや。
あたしにとっては、思い出したくないことだし、言いたくもない。
「そ、そうだよね〜…ごめんね、変なこと言って」
あはは〜と気まずそうに笑う唯花。
…変なの。

