セカンド レディー



入学して3ヶ月。


毎日のように呼び出される日々もやっと落ち着いた時だった。



「あのさ、柚姫。ちょっといい?」



放課後、真剣な表情をしてあたしのところにくる唯花。



「どうした?」


唯花がそんな顔するなんて、滅多にない。だから、不安になりながら訊ねる。



「話したいことあって…。今日、2人で帰れないかな?」



休み時間は、あたしと唯花とあやちゃんとなぁこちゃんの4人いるし、帰りも4人。


2人で話すのはいつぶりだろうか。




「話って何?」



俯き、どこか言いづらそうな表情を浮かべる唯花。


「あのさ、2組の高木 歩夢くんって知ってる?」


唯花の問いかけに首を横に振る。



クラスの人ですらまだ覚えられていないのに、他のクラスまで覚える余裕、あたしにはない。



「その人がどうしたの?」



「あのね、私…告白されたの」



耳まで真っ赤にする唯花に、恋しているのだと直観的に感じた。




「付き合うの?」


口元を緩ませ、訊ねる。


あたしのことがあって、小学生の時の唯花は男と言い合ってばかり。中学生になっても、あたしが呼び出されることが気に入らないみたいなのか、男のことをよく思っていなかった。


そんな唯花が、誰かに向けてこんな表情を見せる日が来るなんて思いもよらなかった。



「正直迷ってて…。私、告白とか今までされたことないし、正直いうと好きって言って貰えて嬉しい。だけど、誰かと付き合うことで柚姫との時間が無くなるのはいやだから…」


下を向き、語尾がだんだん小さくなっていく声。



「あたしたちの関係って、たった一人の男に奪われて無くなるもの?」



こんなにあたしのこと好きでいてくれるんだもん。

いくら好きだからって、出会って数日の男に負ける気はしないよ。





「違う!私は、何があっても柚姫のことが1番だし、柚姫にとっての1番でありたい」


「ありがとう。あたしにとっても唯花は1番の親友だよ」