「俺たちはみんな、何度も迷って何度も間違えて、時には大切な仲間を傷つけた……。けど、不思議なことに気づいたら最後は1つになってんだよ。それが、霜華だから。それが、仲間だから……」
「ゆう、……が、くん……っ」
瞳を覆う薄い膜。それは、幾つもの雫となって頬を伝った。
あたしはもう、あの頃のあたしじゃない。
ひとりぼっちの、誰かを利用することに必死だったあたしじゃないんだ。
代わりたい
その思いと、1歩踏み出す勇気さえあれば…。
「おいで」
あたしの肩から手を離すと、今度は両腕を広げた。だから、遠慮なく、優牙くんの腕の中に抱かれることにした。
あたしは、漏れる嗚咽を必死に殺しながら、優牙くんの腕の中で静かに泣いた。
途中、ガチャっと玄関が開く音がした。多分流牙くんが帰ってきたんだと思う。
だけど、それさえも気にならなかった。

