優牙くんはいつだってあたしを助けてくれる。
あたしだとも気づかないで、誰も差し伸べてくれなかった手を、差し伸べてくれた。
それが、言葉にならないくらい、
嬉しかったんだ。
「……優牙くん」
本当は、気づいてる。男なんてみんな同じと決めつけ、過去に囚われて、あたしを独りにしていたのは、他でもないあたし自身だって……。
だけど優牙くんは、いつだって、無条件であたしの事を信用して側にいてくれた。
男に愛された如月柚姫じゃなく、ただ1人の…柚姫としてのあたしを見てくれた。
あたしがそれを受け入れなかっただけ。
ずっと、言えなかった言葉。
ずっと、言いたかった言葉。
今なら、言える気がする……───────。
「優牙くん……、たす、けて…………」
「ちょっとごめんな…」
あたしに近づくと、軽々と抱き上げる。
「あたし、濡れてるし汚いよ……」
何日もお風呂に入ってない。
雨に濡れたびしょびしょのワンピース。
だけど優牙くんは「気にしない」と、低い声でそっと呟いた。
表情は見えないけど、不思議と怖くなかった。

