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「顔、赤くなってる。氷あてな」
幹部室に戻ると、ソファに座るあたしに保冷剤を渡す流牙くん。
「…ありがとう」
今まで都合のいい男は利用してきた。
それがあたしの生き方だったから。
だけど今回は利用じゃない。
…彼は自らの意思であたしを助けた。
男は簡単に女を傷つける。
いつだって自分が優先で、自分の欲のためならなんだってするんでしょ?
どれだけ苦しんでいようがお構い無しで。助けを求めてを見向きもしない。簡単に見捨てるんじゃないの?
それなのにどうして…。
「さっきの人、知り合い?」
2人きりの幹部室に、流牙くんの声が響いた。
「昔ね、カンケー持ってたんだぁ」
さっきの恐怖が、残っているのか少しだけ声が震えた。
本当は、今すぐ声を出して泣きたい。
この、苦しみから、解放されたい。
それなのに、出てくるのはやっぱり自嘲気味の笑い声。

