「あんたのは優しさじゃない。自分の欲求満たすためにあたしを使って、自分を守るためにお金使ってるだけじゃん」
誰からも相手にされないから、あたしみたいな遊び人に声掛けて。
やってることは犯罪者なくせに正義のヒーロー気取って、自分守って。
それなのに...。
「...恩着せがましいんだよっ!」
ドスッと1発蹴りを入れると、男は呻き声を上げた。
「てめぇ...舐めた真似しやがって。お前みたいな落ちこぼれの相手してやってんだよ。家族からも学校からも見捨てられたゴミのくせに生意気なんだよ!!」
バチンと音とともに頬に走る痛み。
「そのゴミに愛情求めて、依存して、恋人ごっこしてたのはてめぇだろうが!気持ちわりんだよ!」
「お前みたいな女は誰かの助けがなきゃ生きられないんだよ。助けてやったのが僕だ。それなのに、絶対許さない...っ!」
掴んでいた手を解放すると、両手であたしの首をしめる。
「うっ...やめ......て」
息ができない。
必死に手を離そうとするけれど、ピクリともしない。
「誰か......たすけっ…」
必死に声を絞り出す。
「ここでお前を殺してやる」
薄れる視界にうつるにったり笑う、男の顔。
「...さよなら、柚花ちゃん」
その言葉の直後、ドンッと鈍い音とともに苦しみから解放される。

