「ちょっと待ってよ、期待だけさせといて、それはさすがになくない?」
グイッと腕を掴むとそのまま乱暴にベッドに放る。
音を立ててあたしの体を受け止めるフカフカのベッド。
「久しぶりだから、緊張してんのかな?大丈夫だよ、安心して」
ブラウスのボタンをゆっくり外す。
「今日の下着も可愛いね」
ちゅっと音を立て、胸元にキスをする男。
その瞬間、ビクッと震える体。
「感じてるの?やっぱり好きなんじゃん」
耳元で囁く声。
あれ·····?
あたし、なんで今までこんなこと出来てたの?
......気持ち悪い。
触れる手、肌にかかる息。耳に入る低い声。
その全てに吐き気がした。
「...やだ!キモイ離して!」
完璧な如月 柚姫?
男に愛されるあたし?
冗談じゃない。
あたしがずっと守りたかったもの。
どんな時でも貫いてきたもの。
今のあたしには、そんなものどうでもよかった。

