浅沼 義雄(アサヌマ ヨシオ)34歳。

独身の会社員。


この男もまた、昔カンケーを持っていた男の1人だ。

しばらくの間、連絡してこなかったからもう切れたと思ったのに…。


この人と出会ったのは1年程前。泊まらせて貰う相手が見つからず、繁華街をフラフラ歩いていると声をかけられた。


あたしが高校生というのは、出会った時に話したから知っている。

それなのに、ホテルに連れ込んでカンケーを持とうとした男。

その時のあたしは既に汚れていて、男とヤることに抵抗はなかった。だから簡単にこのおっさんとも寝れた。

おまけに、朝起きるとベッド横の机には諭吉が3枚。

たぶん、あたしが高校生だからバレてめんどくさいことにならない為の口止め料。


それから彼は、時々《今日は泊まるところあるの?》とメッセージを送るようになった。


カンケーをもってお金が貰える相手は、当時限られていた。


だからあたしは、彼からの誘いには毎回乗った。


あたしからせびってるわけじゃない。向こうが勝手に渡してくるだけ。


あたしにとって利用しないテはなかった。