「…ふっ」
思わず漏れた、自嘲気味の乾いた笑い声。
「あは、あはははははは」
いらない?
そんなの言われなくっても自分が1番よく分かってる。
それは、何度も何度も耳にしてきた言葉だけど、今のあたしを狂わせるのに十分すぎる言葉でもある。
心がずっしり重たくなって苦しいはずなのに、出てくるのは涙じゃなくて笑い声。
泣きたいのに涙なんて1粒も出ない。
あぁ、あたしの心はとっくに死んでるんだって実感させる。
残ったのは、この人間離れした醜い肉体だけ。
あとは、これさえ無くなればいい。
そうすれば、あたしは完全にいなくなる。
大っ嫌いなあたしは消える。
「ゆず、きちゃん…?」
声を震わせながら、あたしの名前を口にする。
「そうだよね、あたしはいらない子だもん」
散らばった花瓶の破片を手に取りグッと力を込める。
右の掌からポタポタと垂れる無数の赤い滴。
本当はずっとこうしたかった。

