セカンド レディー



「…やっぱ可愛い」


「ん?」


「あ、いや、そんな表情もするんだなって…」



え?

あたし今変な顔してた?




本当に気をつけないと…。
パチンと両手で頬を軽く叩き気合いを入れ直す。




「2人ともイチャつかないで!流牙にチクるよ」


「あ、悪い悪い〜。気分転換に別の教科しよっか」



魅斗くんは陽向くんに教えてもらっているけれど、なかなか進まないらしい。




「陽向、ここ教えて欲しい」


唯花は1人で勉強を進めているけれど、時々陽向くんに教えてもらっている。


顔も雰囲気もあたしの知っている唯花。だけど、あたしが知っている彼女とはまるで別人。




「なに?」


あたしの視線に気づいた唯花は首を傾げる。


昔は普通に話せていたのに、今となっては声をかけられるとドキッと心臓が脈打つ。




「ううん、なんでもない……ごめんね」



たわいもない会話。


だけど、あたしにとっては久しぶりに唯花と交わした会話。


ここに来て、始めてまともに話したと思う。