私の足音だけが響く。


嫌だ……嫌だ……嫌だ…………‼‼‼‼


ガチャンッという音と共に家に飛び込む。


誰もいない静かな家がもっと後悔の波を押し寄せる。

そのまま自分の部屋に飛び込み、バッグを放り投げた。

そして、倒れ込むようにベッドにもたれかかった。


なんで私は千紘にあんなことを言ったのだろう……


これまで、千紘と彩奈と私が喧嘩することなんてなかなかなかった。

もし、意見が食い違ってもそれとなく解決してきた。

だから、あんな風に千紘とかの前で感情的に怒ったりすることはこれまでなかった。