かなを送った空港の帰り道〜






『親父、さっきかなに何注射してたんだ?』






『あぁ、あれは二時間くらいしたらジワジワと効いてくる睡眠薬。』





『えっ!そんなことしたの?あなた。』






『あぁ。着いて病院に向かったらそのまま仕事になるだろうからな。いきなり寝不足であの病院はやっていけないだろうからな。』






『そうだろうな…。』







『もちろん、かなちゃんにも了承済みだからね。』







『そうなのね。それなら言いわ。』







『かなも分かってるし、それなりの覚悟は持ってるだろうからな。





あぁ、しばらく一人かぁ。』







『えっ!?何言ってんの?私たちはこのまま一緒にいるわよ。』







『えっ!?』







『あぁ、かなちゃんいなかったら、掃除洗濯ご飯、どうするんだよ。お父さんたちが一緒にいてやるからな。』







孝治の方は、まだまだこれからも賑やかな生活が続きそう……。