「もしもし?」



「やほー!」



「菜々?」



「そうそう!!」



どうしたんだろう?



「今日、頑張ってね。落ち着いて」



「菜々⋯⋯」



菜々に告白することはちゃんと言ってるんだ。



本当は楽だから私服で行こうと思ってたんだけど、菜々から浴衣にしなさいって言われたんだよね。




「もう、春輝なんてちょろいからー!」



「はははっ。ありがと、菜々!振られたら慰めてね!」



「そんなことないと思うけどね」



「わかんないから!!じゃね!」



あの菜々の明るさが今は救われるなぁ。



頑張らなきゃ。振られた時なんて考えない。



うん。



春輝くんに話しかけたのは私だし、悠斗が最初じゃない。



いい加減、私の気持ちにも気づいてるのかな?