私は、床に倒れ込んだ。

撃たれた時より力が抜け、体が思うように動かなかった。

「お前…!!何して…!?」

「ようやくこれで、俺も死ねる。」

「え…?」

そして、あいつは銃を自分の頭に当て撃ち自害した。

あいつも倒れ、床に血が滲んだ。

「…なんでだよ。なんでだよ!!!」

君は、泣き叫ぶように壁を叩く。

「大丈夫…だよ…。」

「…!?あかり!あまりしゃべるな!」

「今ね、とても喋りたい気分なの…。」

「何言ってるんだ!今救急車呼んで…!」

私はその言葉を、遮るように言った。

「好きだよ。」

「え…?」

私は、力が抜けかけてる中手を伸ばし、君の頬へ触れた。

「私は、君に沢山の光をくれた。幸せをくれたよ。それだけ

で、本当に……!救われたん…だよ…。」

「…何だよ…。」

すると、君は頬を伝って涙がこぼれ、私の頬に落ちる。

「俺の方が、幸せを沢山貰ったよ…?当たり前の日常を、暖か

さを教えてくれたから…。」

「うん…、じゃあ…私は君をちゃんと…支えてられてたんだ

ね…?」

「あぁ…。そうだよ…。」

「良かっ…た…。」

私は、視界がぼやけ始め意識が遠のいっていた。

「あかり…?…なぁ…、目を開けてくれよ…?なぁ……、あか

り…!あかりぃぃぃ!!」

私は、死ぬのかな…?

……嫌だ…、嫌だよぉ、死にたくない…!

私は、帰らなくちゃ…!

あの場所に、君と一緒に帰らなきゃ…!

君を……、一人にしちゃいけない…!