あれからめぐの家に泊まらせてもらって、母が居ないのを確認してから荷物を取って学校へ向かった。
顔の腫れは少し引いたものの、まだ赤くなっていて予想通り頭にコブができている。
みんなになんて言われるんだろう.........
家の事はまだ誰にも話してない.........
もし、引かれたら?
もし、みんなが離れていったら......?
そう思うとなかなか言えなかった。
このまま教室に行けばクラスのみんなが聞きに来るに違いないと思ってそのまま喫煙所に行った。
よかった.......
ミヤモたちまだ来ていない。
少し安心してタバコに火をつけた。
「よお!瑠奈!早いな今日!」
タバコを1本吸い終わった頃に、何も知らないミヤモたちが来た。
そして私の醜い姿をみて目を見開く。
「瑠奈......?」
「お前それどないしてん!!誰にやられてん!!」
「襲われたんか!?そいつ殺しに行ったるわ!!!」
心配と怒りが抑えきれないのか声を荒らげて3人が言う。
私は俯いたまま何も言えないでいた.......
自分の親にやられたなんて情けなくて言えない。
「翔也、こうき、一旦落ち着け。瑠奈の話聞こう」
いつにないほど冷静なミヤモが2人を落ち着かせる。
その言葉に2人も頷き、私を見る。
「瑠奈、話せるか?嫌なら無理に言えとは言わん。」
優しいミヤモの言葉が胸に染みる。
この子たちなら話しても大丈夫かな。
きっとほなみとまよだって分かってくれるはず。
そう思った私はミヤモに、ほなみとまよも呼んでほしいとお願いした。
ある程度の話を聞いたのか2人は走って駆けつける。
そして私を囲うように全員が揃った.......
大丈夫........分かってくれる........
「話せるか.......?」
心配そうに俯いた私の顔をミヤモがのぞき込む。
「うん........」
そして私は話し始めた。
昨日あったこと、自分の家族がどういう家族なのか、今までも何度かあったということ。
みんな何も言わずにただ淡々と、そして時々込み上げる涙を拭いながら話す私の言葉を真剣に聞いてくれている。
話し終えた頃には、涙で前も見えないほどできっと途中からちゃんと喋れていなかったと思う。
ほなみとまよは口を抑えて涙を流している。
翔也とこうきは拳を握りしめて険しい顔をしていた。
あぁ、やっぱり重すぎたかな.........
色んな感情が出てきて泣くことしかできない私をミヤモが抱き締める。
その手は大きくて、暖かくて、すごくホッとした。
めぐに抱き締められた時と同じように声を上げて泣きじゃくった。
そんな私をただぎゅっと力強く抱き締めるミヤモ......
「俺らがおる.....。お前の味方はいっぱいおるねん。」
私を落ち着かせるための言葉であったとしてもすごく嬉しかった。
「少しは落ち着いたか......?」
涙を拭きながらミヤモの胸の中から離れる私に優しく問いかける。
「ごめん、もう大丈夫」
みんなの顔をまともに見れない......
どんな顔をしてみんなを見ていいかがわからない.....
しばらく沈黙が続いた。
「........よっしゃ!今日は学校サボって遊びに行くか!!」
初めに口を開いたのは翔也。
他のメンバーも賛成と行って私の肩に手を置く。
「.......引かんの......?関わりたくないと思わんの......?」
笑顔で受け入れてくれるみんなに少し驚いて弱音を吐いてしまう。
「そんなわけないやろ!友達が辛いときこそ傍に居らなどないすんねん(笑)」
「ほんまや!ほなみらそんな薄い関係ちゃうやろ?」
みんなの優しい言葉にまた涙が込み上げてきて、子どもみたいに泣いてしまった。
それを見てみんなが笑う。
私は凄くいい人達に出逢えた.......
めぐもいつメンも私にとっては本当に救いだった。
