「真凜~、なんで起こしてくれないんだよ」



学校で顔を合わせるなりそれ。



「何度も起こしたよ?返事しないから置いてきちゃった」



「諦めんなよなぁ」



勝手言ってる。



「いいなぁ、俺も真凜ちゃんに起こされたいよ」



いつの間にか現れた烈くんがそんなことを言う。



「いつかいるの?クラス違うのに」



「もう昼休みだぜ。飯誘いに来た」



そうだけど、後ろにいるの気づかなかった。



「涼真が羨ましいぜ。真凜ちゃんと家が隣なんて。俺も引越ししようかな」



「ダメ。真凜は俺のだから」



涼真くんが私を引き寄せようとするから、ひらりと逃げた。



「私、友達と学食でお昼食べる約束してるから。また後でね」