昨日…家に帰ってから、ずっと体が火照って眠れなかった。



好きっていう涼真くんの囁きを、何度も何度も思い出す。



今だって…。



「次のバス停で烈が乗ってくるから、席交代しよう」



登校中のバスの中で、涼真くんと上手く話せないでいる。



俯いてばかりのあたしに、涼真くんは優しく話しかけてくる。



「ありがと…」



通路側から窓側へ移動した。



「烈に言っていー?真凜とキスしたって」



「ええええっ、絶対だめっ!!」



車内に響き渡るような大声をあげてしまい、慌てて口を噤む。



「わかりましたー」



あたしの失態を咎めるでもなく、涼真くんはただ楽しそうに笑っている。



そういえば…。