「男らしいってこと?」



「あの頃の俺、弱くて泣き虫で友達もいなくてさ。真凜がいないとなにもできなかったからな…」



「そうなんだね…」



今の涼真くんからは想像できない。



どこからどう見てもイケメンで、守ってくれそうなオーラもあるし、これ以上ないってぐらい優しい。



「真凜が慰めてくれたんだ。もしまた会えたら、一番の友達になるよって言ってくれた…」



そうなんだ…一番の友達…。



「それで…また会えた。次に会えた時には、恥ずかしくない自分になろうって決めてた。どうかな…いい男になってる?」



嬉しそうに笑う横顔が、本当にもうイケメン。



落ち着いた話し方や包容力のありそうな雰囲気、どれをとってもあたしには完璧に見える。