「もう学校に行っても平気なの?」


「うん。休んでばかりもいられないし」


「そう…今日は送るわ」


「いいってば!行って来ます」


お母さんは心配そうにしているけど、これ以上心配をかけるわけにはいかないからね。


家を出ると涼真くんが立っていた。


「いつからそこにいるの?」


「ははっ、冷たいな~。まずは、おはようじゃねーの?」


「…………」


無視して通り過ぎるけど、そのまま後を追いかけてくる。


「ストーカーなの?」


「ほんっと冷たい女だな…信じらんねぇ」


「あたしだって信じられないよ。彼女いるんだよね、しつこくしないで」


「…………」


涼真くんはそのまま黙ってしまった。