再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。

誰に確認してるの?


自分自身…。


そうだよ、自問自答してる。


環奈ちゃんのこと、いいのかな。


「あのね…」


「ここに、一緒に来たことある」


「え…」


「引越しする前。真凜とうちの家族と…覚えてる?」


「覚えてない…」


「そっか」


残念そうにしてるのを見て慌てて補足する。


「あたしね、本当になにも覚えてないの…お母さんが言うには、引越した後ここでの記憶を全部忘れてしまったって」


「引越した後に…か」


「これから涼真くんのことたくさん知っていきたいな…それで良くない?」


「まあそうだけどさ…」


「過去の記憶なんて別にいいよ」


「…………」


「忘れた分、きっと脳みそのスペースできたよね」


話せば話すほど複雑そうな顔をするから、心配をかけまいと無理に明る振る舞う。


それでも涼真くんはなんだか辛そうなまま。