「そっち行っていい?」


え?


言葉の意味を理解できないでいると、涼真くんが失笑した。


「それとも真凜が来る?飛べよ、受け止めてやる」


あっ…あたしが飛ぶ?


受け止める…って、両手を伸ばした涼真くんが目の前で待っている。


窓から窓まで1m以上はある。


でも、その腕に受け止められたいっ!?


「あたし…無理っ」


落ちるとか、そういう問題じゃない。


涼真くんの胸に飛び込むとか、それ自体まず無理だから!


「じゃあ俺が行く。いい?」


断る理由は…ない。


もっと、たくさん話したい。


涼真くんも同じ気持ちだってことだよね?