「俺は?変わってない?」


ドキッ。


それは…。


想像以上にカッコ良くなってて、直視できないぐらいだよ。


「あ、ごめん。電話だ」


涼真くんは軽く会釈をすると、鳴りはじめたスマホ片手に家の中へと入ってしまった。


はああーっ…心臓がバクバクしてる。


あんなイケメンになってるなんて聞いてない!


こんなご褒美が待ってたなんて…引っ越してきてよかった!


お母さん同士の話は全く終わりそうになくて、先にお父さんと家の中に入ることにした。


まさかまた涼真くんの隣の家に住めるなんて驚いちゃうよ。


前に住んでたのは3階建ての小さなアパートで、1階にカフェがあったの。


その裏の空き地で、よく涼真くんと遊んだっけ。


懐かしい…。


それがまた、こうして涼真くんと会えるなんて本当に夢みたいだよ。


お父さん、お母さんありがとう!


「ここが真凜の部屋だよ。先に引っ越しの荷物を入れておいたんだ」