奥からガムが2人の男を引き連れ、カウンターへとやってきた。
右手には少しポッチャりとした体型の男がいてこれもまた右耳に銀色のピアスを付けている。
左手のガムと変わらない身長の男は黒髪で両耳に銀色のピアスを付けている。
ク「月、彼らがここ、Treatで働く仲間たちよ」
ざっと数えると6人のメンバーが思い思いの顔で小さな少女を見つめていた。
月は緊張しているのか、少しうつむいた。
男「へーえ。ガムさんが拾ったのってこの子なんだ」
男「怖いよね、こんなに人に囲まれちゃったら」
チ「にしても平気なのかよ、一応まだ未成年だろ?」
キ「その辺は大丈夫なんじゃない?いつもうまくやってるしさー?」
ク「その仕事をしてるのは私なんだけど?」
キ「あ、そーだった」
ク「少しは感謝しなさいよ?」
チ「あーへいへい」
男「あれ、ガムさん?」
ガ「お前、名前は」
急にガムが月に向かって一言そう言った。
月「...い、一ノ瀬月で、す」
ク「ちょっとガム?」
ガ「月。今日からお前はラムネだ」
月だけじゃなく残りの皆までもがキョトンとした。
急に何を言い出したかと思えば!
キ「ちょっと、ガム〜。君ってホント協調性ないよねぇ。いきなりこの子の名前、決めちゃうんだから」
男「そんなの、いつものことでしょ。俺の時なんか、名前すら聞かれなかったし」
キ「そーだっけ?」
男「ガムさんよりもよっぽどキャンディの方がひでぇよ」
男「まぁまぁ」
チ「相変わらずガムはネーミングセンスだけは、抜群なんだよな」
男「そーッスね」
ク「げつ...ラムネ!こっちが泉良樹(いずみ よしき)
あだ名はポテチよ」
それぞれの会話に入っている彼らを差し置いて、私は1番前にいた少し太めの男を紹介した。
おっとりとしていてここで1番人当たりのいい性格をしているポテチはラムネを見ると大きな笑顔を向けた。
ポ「よろしくね、ラムネ」
まだ名前に慣れていないのか、ラムネは戸惑いながらも慌てて頷いた。
ク「その隣が鶯井明(うぐい めい)、あだ名はグミよ」
グ「俺が1番歳が近いだろーから、何かあれば言ってくれよな。出来ることなら助けてやるから」
ラ「お、お願い、します」
ク「一通り全員の名前は紹介できたわね。にしてもガム、ラムネだなんてよく思い付いたわね?」
ガ「...」
ガムはそっぽ向きながらカウンター席へと座り、足を組みながらじっとラムネを見つめた。
その動作で私は瞬時に察する。
元々そのつもりであったようだ。
ク「そ。あなたらしいわ」
私がそう言うのと同時に皆が疑問を抱いた顔を浮かべる。
キ「今のでどーやったら分かるわけ?」
グ「俺、さっぱりなんだけど」
ポ「クッキーはこの中では特にガムの扱いに慣れてるからガムの行動1つ1つ理解できるんだろうね」
チ「そんなんじゃねぇよ。多分感覚だろ」
これだけ人がいるとかなり収集がつかなくなるわね...。
ク「おしゃべりはそこまでにして。ラムネ、あなたは昼と夜、どちらも出てもらっても平気かしら?」
ラムネは学校へは行っていない。
そのため、唯一この中で1日店に出られる逸材なのだ。
しかし、私がそう言うとガム以外の全員がそろって驚愕の声を上げる。
ポ「いきなり昼夜!?」
グ「流石に不味くないッスか?」
チ「ていうか、こいつに耐えられんのかよ」
キ「昼はまだしも、夜は大変だと思うけど!?」
ラムネは状況を飲み込めていないようでキョトンとしているが、どうやら彼らは皆、彼女が働けるかどうかということを心配しているようだ。
どうやって説得しようかしら...。
我ながら途方に暮れる。
元々個性的なメンバーである上にそれぞれの自己が強く、一筋縄では決して折れることがない。
ましてや、まだ会ったばかりでお互い何も知らない状態でそう簡単に飲み込める訳でもない。
ク「ラムネ、今日はもう疲れたでしょうし、先に部屋に上がっていていいわよ。明日からここのことも詳しく教えるから」
ラムネは1度キョトンとしたが、その後に言っていることを理解できたのか、頷いて私が渡した鍵を握り、ドアへと駆け寄った。
ク「廊下の左にあるドアが寝室のドアよ。寝ていても構わないわ」
ラ「は、はい。そ、その...し、失礼しま、した」
ラムネは丁寧に頭を下げて階段を上がって行った。
チ「んで?わざわざ当の本人を外させてまでする話か?」
ク「えぇ、まぁ少しね」
キ「...ねぇ、クッキー。確かにうちは人手が足りないよ?
でも、あんな小さな子を昼夜働かせても大丈夫なの?」
ク「もちろん、ラムネに負担をかけるつもりは無いわ。ちゃんと休憩も挟ませるし、無理ならちゃんと調整する。けど、キャンディの言った通り、うちは人手が足りない。かと言って代わりを雇いたくはない。そうでしょ?」
グ「まぁ、そうッスけど」
ク「私はあの子に1日を何かで埋めつくして欲しいの」
右手には少しポッチャりとした体型の男がいてこれもまた右耳に銀色のピアスを付けている。
左手のガムと変わらない身長の男は黒髪で両耳に銀色のピアスを付けている。
ク「月、彼らがここ、Treatで働く仲間たちよ」
ざっと数えると6人のメンバーが思い思いの顔で小さな少女を見つめていた。
月は緊張しているのか、少しうつむいた。
男「へーえ。ガムさんが拾ったのってこの子なんだ」
男「怖いよね、こんなに人に囲まれちゃったら」
チ「にしても平気なのかよ、一応まだ未成年だろ?」
キ「その辺は大丈夫なんじゃない?いつもうまくやってるしさー?」
ク「その仕事をしてるのは私なんだけど?」
キ「あ、そーだった」
ク「少しは感謝しなさいよ?」
チ「あーへいへい」
男「あれ、ガムさん?」
ガ「お前、名前は」
急にガムが月に向かって一言そう言った。
月「...い、一ノ瀬月で、す」
ク「ちょっとガム?」
ガ「月。今日からお前はラムネだ」
月だけじゃなく残りの皆までもがキョトンとした。
急に何を言い出したかと思えば!
キ「ちょっと、ガム〜。君ってホント協調性ないよねぇ。いきなりこの子の名前、決めちゃうんだから」
男「そんなの、いつものことでしょ。俺の時なんか、名前すら聞かれなかったし」
キ「そーだっけ?」
男「ガムさんよりもよっぽどキャンディの方がひでぇよ」
男「まぁまぁ」
チ「相変わらずガムはネーミングセンスだけは、抜群なんだよな」
男「そーッスね」
ク「げつ...ラムネ!こっちが泉良樹(いずみ よしき)
あだ名はポテチよ」
それぞれの会話に入っている彼らを差し置いて、私は1番前にいた少し太めの男を紹介した。
おっとりとしていてここで1番人当たりのいい性格をしているポテチはラムネを見ると大きな笑顔を向けた。
ポ「よろしくね、ラムネ」
まだ名前に慣れていないのか、ラムネは戸惑いながらも慌てて頷いた。
ク「その隣が鶯井明(うぐい めい)、あだ名はグミよ」
グ「俺が1番歳が近いだろーから、何かあれば言ってくれよな。出来ることなら助けてやるから」
ラ「お、お願い、します」
ク「一通り全員の名前は紹介できたわね。にしてもガム、ラムネだなんてよく思い付いたわね?」
ガ「...」
ガムはそっぽ向きながらカウンター席へと座り、足を組みながらじっとラムネを見つめた。
その動作で私は瞬時に察する。
元々そのつもりであったようだ。
ク「そ。あなたらしいわ」
私がそう言うのと同時に皆が疑問を抱いた顔を浮かべる。
キ「今のでどーやったら分かるわけ?」
グ「俺、さっぱりなんだけど」
ポ「クッキーはこの中では特にガムの扱いに慣れてるからガムの行動1つ1つ理解できるんだろうね」
チ「そんなんじゃねぇよ。多分感覚だろ」
これだけ人がいるとかなり収集がつかなくなるわね...。
ク「おしゃべりはそこまでにして。ラムネ、あなたは昼と夜、どちらも出てもらっても平気かしら?」
ラムネは学校へは行っていない。
そのため、唯一この中で1日店に出られる逸材なのだ。
しかし、私がそう言うとガム以外の全員がそろって驚愕の声を上げる。
ポ「いきなり昼夜!?」
グ「流石に不味くないッスか?」
チ「ていうか、こいつに耐えられんのかよ」
キ「昼はまだしも、夜は大変だと思うけど!?」
ラムネは状況を飲み込めていないようでキョトンとしているが、どうやら彼らは皆、彼女が働けるかどうかということを心配しているようだ。
どうやって説得しようかしら...。
我ながら途方に暮れる。
元々個性的なメンバーである上にそれぞれの自己が強く、一筋縄では決して折れることがない。
ましてや、まだ会ったばかりでお互い何も知らない状態でそう簡単に飲み込める訳でもない。
ク「ラムネ、今日はもう疲れたでしょうし、先に部屋に上がっていていいわよ。明日からここのことも詳しく教えるから」
ラムネは1度キョトンとしたが、その後に言っていることを理解できたのか、頷いて私が渡した鍵を握り、ドアへと駆け寄った。
ク「廊下の左にあるドアが寝室のドアよ。寝ていても構わないわ」
ラ「は、はい。そ、その...し、失礼しま、した」
ラムネは丁寧に頭を下げて階段を上がって行った。
チ「んで?わざわざ当の本人を外させてまでする話か?」
ク「えぇ、まぁ少しね」
キ「...ねぇ、クッキー。確かにうちは人手が足りないよ?
でも、あんな小さな子を昼夜働かせても大丈夫なの?」
ク「もちろん、ラムネに負担をかけるつもりは無いわ。ちゃんと休憩も挟ませるし、無理ならちゃんと調整する。けど、キャンディの言った通り、うちは人手が足りない。かと言って代わりを雇いたくはない。そうでしょ?」
グ「まぁ、そうッスけど」
ク「私はあの子に1日を何かで埋めつくして欲しいの」

