ラブエンゲージ。(超短編)

「あたしは訴える。

海の音を聴くのは嫌だ。
積み上げてきた砂が崩れ落ちるのを見るから」と夕星いちご。

計太と琉生は少し黙る。

いちご。

たぶん、そこまで考えているとは思ってなかったんじゃないか。

いちごはその詩人の言葉を思い出す。

「海の波を見るのはいやなのか。

けれどもいちご。

われわれ、その海に立ち向かわねばならないのだよ」と琉生。