授業が終わるとすぐに、きみは私の手を掴んで
屋上まで走り出した

触れた手が熱い

心がざわついてる

開け放たれた屋上は当たり前だけど誰もいない

そりゃそうよね

もう冬の足音がそばまで迫った季節だ

「さ、寒いよ」

私の言葉に頷きながら笑った

「だよな。ここしか思い浮かばなくて」
「うん?」
「二人だけになれるとこ。邪魔されたくないから」

急に告白した恥ずかしさが、ジワジワと込み上げて
俯いた