メニュー改定や提供時間などフードコートへの参入で試行錯誤はあった物の、この試みはわが社に新しい風を巻き込んだ。

更なる延びしろを得て、社内が活気づいたのは言うまでもない。

この一件が一部にしか過ぎない堀井さんの営業力は、他者からの羨望を欲しいままにしている。

相手の懐に入る間合いの取り方や、その場の雰囲気を無理なく自分の元へ引き寄せる上手さ。

自分の声の持つパワーを、惜しみ無く発揮する言葉選びの巧みさ。

背も高く手足も長く、男性にしては綺麗な顔立ち。
見た目の優雅さもそれを手伝っていると思う。

彼の営業を目にした人は皆、堀井さんの背中を追うけれど本人は「自分に盗める程の力はないよ」と至ってシンプルに肩の力を抜いて営業にあたっているのだ。