「レオン様はランドルシア王国の第二王太子だ。不規則な方だからこの時間にならないと食事をしないんだよ。すっかり食材の在庫確認するの忘れちまってた。終わってから持って行ったんじゃ、遅くなるしな」
レオン・エル・ヴェルサスはジークの異母兄弟で今年二十三になる。そしてこの国の軍事を率いる騎士団長を務めていて、ウィルが言うにはあまり国王とは容姿も性格も似ていないから兄弟だと言われなければわからないらしい。
「わかりました」
アンナはレオンの部屋を教えてもらうと、スープが冷めてしまわないようにと足早に調理場を出た。
レオンの部屋は城の西棟の三階にあり、その広さから部屋にようやくたどり着いたときには息が弾んでいた。
(ほんと、大きなお城ね……)
木造のドアの前で深呼吸してからアンナはノックをする。
「レオン様、お食事をお持ちしました」
レオン・エル・ヴェルサスはジークの異母兄弟で今年二十三になる。そしてこの国の軍事を率いる騎士団長を務めていて、ウィルが言うにはあまり国王とは容姿も性格も似ていないから兄弟だと言われなければわからないらしい。
「わかりました」
アンナはレオンの部屋を教えてもらうと、スープが冷めてしまわないようにと足早に調理場を出た。
レオンの部屋は城の西棟の三階にあり、その広さから部屋にようやくたどり着いたときには息が弾んでいた。
(ほんと、大きなお城ね……)
木造のドアの前で深呼吸してからアンナはノックをする。
「レオン様、お食事をお持ちしました」



